内部被ばくを考える市民研究会 川根眞也さん(1)

身近にある放射能汚染

さて、これは私の学校の真ん前にあった、バス停にあった猫じゃらしでございます。わかりますか?穂がですね、3つになってるんです、途中から。で、ここ見てください、ここ。だんご3兄弟のように穂が途中で増えてる、ね。これ虫食いでもなんでもありません。

 

私の中学校の校庭、一昨年の5月に測定したとき114Bq/kgですね。セシウム134・137合計。そして側溝ですね、泥が溜まってる。461(Bq/kg)です。この年(2012年)はですね、校長、教頭、あと教務主任に言って、側溝掃除なるべく止めてくれって言いましたけれども、また側溝掃除が再開されています。このぐらいのレベルでこのぐらいの植物には、異変はもう起きています。

埼玉県公立中学校理科教諭・川根眞也氏


みなさんのお手元の尿検査結果、実は「けいとうさぎ」というサイトがあります。そこに匿名でお母さん方、お父さん方が、自分のお子さんの尿検査のデータを登録したもの、それを再掲したものです。すいません2ページ目がちょっとデータがとんでますが、すいませんHPの方にあとで乗っけときますのでご覧ください。

内部被ばくを考える市民研究会での尿検査結果

まず、私の方のですね、内部被ばくを考える市民研究会で去年の10月から会員がですね、尿検査をやりました。私のデータです。検出限界(セシウム134)0.14(Bq/kg)、(セシウム137)0.17(Bq/kg)、18時間測定。「ちくりん舎」という、「福島老朽原発を考える会(フクロウの会)」の人たちがフランスのACRO(アクロ)っていう団体と協力して、去年の4月にオープンしました。団体で測りました。

スペクトルデータこんなもんですね。この感じをちょっと見といてください。これが私の尿検査結果です。N.D.(不検出)でした。入ってたのはカリウム40、天然核種だけでした。他、天然核種一切ありませんでした。

さて、去年10月に測った男の子、高校1年生です。不検出だったんですね。不検出だったんですが、検出限界はセシウム134で0.24(Bq/kg)、セシウム137で0.28(Bq/kg)で、38.5時間測定してもらいましたが、ここにですね「セシウム137は検出限界以下で定量化できないがピークがある」というふうに判定されたんですね。

ピークっていうのはどういうことかっていうとこんな感じです。実はね、セシウム137だけじゃなくて、いろんな天然核種がこんなにたくさん出ているんですよね。私の尿検査のデータと違うのはわかりますでしょうか。ベリリウム7っていうところからセレン75っていうところまではなかったんですが、その後の天然核種がセシウム(137)・・・このくらいです。

「CL」っていうのが”検出下限”っていう意味なんですけど、「MDA」っていうのが定量化できる最小限度。これを超えたら検出されたっていうことで数値化されます。これは超えてないですね。なので、この核種がこの中の範囲、あったかもしれないっていうことなんですね。

 

 

この子の場合、セシウム137は0.13から0.27、この範囲にあったかもしれない。検出下限以下ですけど。他にも見て、ご覧のようにタリウム208、鉛214、ビスマス214、アクチニウム228、トリウム230、あるんですね。これ僕のおしっこにはありませんでした。実は他にも見てみるとですね、大人のおしっこからほとんどこういった天然核種出てこないんですけど、他の小さいお子さんのおしっこの中ではこういうの出てくる子は何人かいます。

 

今までですね、合計19名内部被ばくを考える市民研究会のメンバー尿検査やりましたけれども、セシウム137のピークが出たのは3人です。ちなみにうちの会はですね、大体毎月1回、私の勉強会というか、私の話を聞いておりまして、例会と学習会両方合わせると大体2回勉強してる方が多くてですね、ほとんどの方が西からの野菜を取り寄せたり、自分で西の野菜を買って、ほとんど基本的には自炊です。ほとんど外食も非常に避けています。でもそういうお子さんでも、こういったお子さんが今まで3人。

で、この子の場合ですけれども、高校の運動部で毎日高校近くの公園でトレーニングしてます。そして、年2回の「からだ作りの合宿」に参加。8月の中旬から3泊4日の合宿で、書いてある通りです。「お前は何が嫌いなんだ!?」ついうっかり「きのこです!」と答えたら、きのこ山盛り一杯食べさせられる。

 

で、実は測定はですね、10月23日で、この合宿から大体66日後なんですね。食品安全委員会の資料を見るとですね、15歳のところ、この子は16歳ですけれど、15歳の男の子のセシウム137の生物学的半減期が67日間ですね。ちょうどほぼ同じぐらい。だから、実は、きのこがもし原因だとすると、合宿の時に測定日のほぼ2倍のセシウム137を体の中に取り込んだ可能性が高いです。

 

矢ヶ崎克馬さんがですね、尿中のセシウム137の大体150倍が体の中にあるというっていうようなこと考えてますので、そうするとこの子はですね、さっきのCLっていう検出下限からMDA定量化できる最小限度、この数字を150倍すると、大雑把に言って20~40ベクレル、セシウム137が尿検査をした時点であったことになります。だから、生物学的半減期が2倍だとすると8月中旬の時点で40~80ベクレルのセシウム137がきのこによって摂取された可能性があります。

 

またですね、さきほど言いかけました「けいとうさぎ」のデータですけれども、「けいとうさぎ」っていうのがありますのでちょっと見てみてください。

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