食品と暮らしの安全基金 小若順一さん (3)

想像を絶する日本の汚染!?

その背景にあるのがまぁ非常に恐ろしくて、これ(?)つの記事を書くのに私は1ヶ月かかりましたけど、向こうから去年の8月に来たデータがこれです。赤い色のとこだけ見てもらうと、セシウム137ですね、ピシャニツァ村、モジャリ村ってのはこの辺の赤いところの村ですけれども、セシウムが土壌中1kgあたり255とか127です。(単位はBq/kg)

わが事務所の値ってのは、実は表土を取ったんで400ありました。ですからうちの事務所より少し低い、だいぶ低いんですね。うちの近くの小学校がありまして、ガバっと同じようにすくって検査をすると200でした。だからその小学校がP(ピシャニツァ村)とかM(モジャリ村)でも、埼玉は、だから何も対策を取らないともしかしたらこうなるかもしれないという、そういうことです。

 

ただもっとすごいのはストロンチウムの方で、ストロンチウムはやっぱり日本とは比較になりません。26とか65あります。ちょっとこれはこっちとは比較になりませんけれども。

 

それで、セシウムで驚いたのはコヴァリ村、マルチノヴィチ村。ここのK(コヴァリ村)ですね。それから7(ノヴィ・マルチノヴィチ村)の一番線量の低いところ。それが7とか8とかっていうレベルです。つまりまぁ北海道くらいの感じです。そのくらいの汚染しかないのに、とりあえず何か障害が出ていて、その中で特に危険なものを食べてる、症状が出てしまうというのが実態です。

ストロンチウムはもう壊滅的で、ノヴィ・マルチノヴィチ村で7とかで、非常に汚染の少ないところで3ベクレルあります。3ベクレルというとだいたい郡山ぐらいのところですね。だから向こうはストロンチウム汚染がちょっとひどすぎるという感じがします。日本が救われてるのは、地上部でのストロンチウム汚染が少ないと。ただ海に、核燃料のところの傷がずっと流れて、洗い流してですね、毎日毎日海にそのまま流れてますから、もう想像できないほどの汚染が海には溜まってますけど、まぁ地上部だけ言うとこんな感じです。

ここで会場の参加者から単位について質問がありました。ウクライナのセシウム汚染の数値が低すぎるのではないかという疑問を持たれたようです。「あなたが想像しているより(ウクライナのセシウム汚染の数値は)低いんです。私もこのデータを公表するまで、納得するまで、頭の中を整理するまで時間がかかりました。疑問に思われるのはわかりますけれども、この真っ赤な地域でも土壌を測ってみると65(Bq/kg)しかないんですよ。」と小若氏。

ただし日本でいきなり被害が出るかっていうとそうでもないと。

 

一つは食料自給率が低いですから、普通に食ってるとまぁ4割しか日本産がない。高いのはその内の一部ですから、だから圧倒的に出にくくなるというの確かです。

 

それからストロンチウムの地上汚染が少ないと。だから魚が危ないかもしれませんけれども、地上汚染は圧倒的にストロンチウムは少ない。

 

それから世界最大の化学肥料の導入国で、化学肥料入れるってことは土壌中にカリウムとセシウムが多くなってます。カリウムとセシウムを導入したってことは、不純物でそもそもセシウムとストロンチウムを、放射性のないやつですね、そういうやつを投入しているってことを意味してました。なので、作物中に入ってくる放射性セシウムと放射性ストロンチウムの量は少なくなるはずです。

 

ただ実際にはよく調べてみないとですね、いろんな条件をもっともっと調べないとわからないんで、ここで確定したわけじゃありませんけれども、とにかく食品が1.1ベクレルで被害が出るっていうことだけは確かです。日本人が被害が出るかどうかっていうのは、本当にもうすごい何十億とかお金をかけて精査しないとわからないということですけれども、まぁウクライナほど被害は出ないんではないかと。次の調査を3月15日から24日まで行って、もうちょっとこの辺を、土壌の専門家と今度会ってきますんで聞いてきます。

化学肥料を寄付

我々も土壌に化学肥料入れてまして、うちの会員さんは本当によく協力してくださって、カンパを集めてまして、こうやってトラックいっぱいの化学肥料を村に・・・。

 

最初は向こうもふっかけてきて、そんなにないっていってたんですけど、最終的には多分横流し全部出して、そのまんま全額肥料買ったので。これだけの肥料村に突っ込んでますので、今年あたりから劇的に・・・。要するに子どもがほとんど病気なんですけれども、そういう地域で劇的に治ることを期待して、それを見に行くということです。これは去年の5月にやってます。2つの村でこういうことをやりました。

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